| ■第30回:2007/9/19『風絃トリオ<空>(くう)地球の風ライヴ』
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【風絃トリオ<空>(くう)】
2006年11月に十弦ギターの小川和隆、ケーナの八木倫明、尺八の戸川藍山によって結成。
すべてを生み出す空(くう)をバンド名として、異文化のつながりや、伝統と現代性とのつながりを表現する。
違いを越えて響き合う、古くて新しい音楽を求めていく。
宇宙は150億年前に無(=空)から生まれた。音を生み出す楽器の中も空である。
アラビア起源のギターも、日本の尺八とアンデスのケーナも
異文化でありながら根底はひとつ。
すべての存在のつながりに気づき、地球の風に耳を澄ますと、聞こえてくるものは…
<メンバー>
■小川和隆(おがわ・かずたか/十弦ギター)
東京芸大楽理科卒。1979年第22回東京国際ギター・コンクール第1位。十弦ギターを、スペインにて巨匠ナルシソ・イエペスに師事。
■八木倫明(やぎ・りんめい/ケーナ、ナイ、ウッド・フルート)
早稲田大学商学部卒。卒業後の1982年、フルートから独学でケーナに転向。国境なき楽団 SHINRA(1987年創立)のケーナ奏者。
■戸川藍山(とがわ・らんざん/尺八)
東京芸大邦楽科卒。芸大にて尺八を人間国宝の山本邦山に師事。バンブー・オーケストラ、和楽器オーケストラ〈あいおい〉の尺八奏者。
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【プログラム】
『風の谷のナウシカ』久石譲:作曲
『こきりこ』富山民謡
『風絃トリオ〈空〉のための《風濤》(ふうとう)』内藤正彦:作曲
『アルハンブラの思い出』フランシスコ・タレガ:作曲
『聖母の御子』カタルーニャ民謡
『黄色い村の門』アイルランド民謡
『君の影になりたい(ワルツ・ピカピカ)』ベネスエラ(作者不詳)
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毎月恒例アグネスランチタイムコンサートも、今回で30回目を迎えました。
記念すべき30回目にお招きしたのは、風弦トリオ<空>(くう)の皆様。
ケーナ、尺八、十弦ギターと、さまざまな異文化の楽器が共存した、異色の混合ユニットです。
クラシックの演奏の多いアグネスのランチコンサートでは珍しい楽器のユニットということもあり、
開演を待つお客様の雰囲気も、いつもとは少し違った印象。
最初の曲は、映画『風の谷のナウシカ』より「風の伝説」。風の谷という架空の世界を表現するのに、
異文化の繋がりを象徴するかのような<空>の演奏はまさにピッタリ。
日本の民謡『こきりこ』に続いて、『風絃トリオ〈空〉のための《風濤》(ふうとう)』は、
伝統ある民族楽器と、現代的なミニマルミュージックの形式が見事に融合した斬新な1曲でした。
名曲『アルハンブラの思い出』は、小川さんのギターソロでの演奏。
映画『禁じられた遊び』で有名なナルシソ・イエペスに師事されたという小川さんの、独特の哀愁のあるギターのメロディーに、
会場のお客様も一心に聞き入っておられました。
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後半のクライマックスは、アイルランド民謡の『黄色い村の門』。
舞台俳優の南久松真奈さんを特別ゲストにお迎えし、演奏とともにオリジナルの詩を朗読してくださいました。
自然の美しさや思い出を織り込んだ南久松さんの詩の朗読は、厳かでありながら心に強く訴えかける力を持ち、
音楽とともに、鮮やかな印象をお客様の心にも残されたことと思います。
最後の曲『君の影になりたい』が終わっても、喝采の拍手は鳴り止まず、
アンコールに応えて演奏されたのは、オリジナル曲である『白鳥の停車場』。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に着想を得て作られたという幻想的なこの曲で、
まるで目の前に賢治の童話の世界が広がるかのような豊かな余韻を残し、この日のコンサートは幕を閉じました。
まるで草原を風が吹き渡るかのような八木さんのケーナ、従来のイメージを打ち破る柔軟な音を聴かせてくれた戸川さんの尺八、
どこか哀しげで切ないメロディーを奏でる小川さんのギター、これらの異文化の楽器が融合して生み出される新しい音楽に、
従来の音楽にはない何かを感じていただけるコンサートになったのではないでしょうか。
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