アグネスランチタイムコンサート
■第51回:2009/6/17『癒しのチェリスト〜優雅な午後のひととき〜 』

【新倉瞳(チェロ)】

1985年生まれ。8歳よりチェロを始める。 当時ドイツにて、ヤン・ヴィミスリッキー氏に師事。11歳で帰国後、毛利伯郎に師事。 2001年桐朋女子高等学校音楽科に入学。室内楽を、原田幸一郎、徳永二男に師事。IMA音楽賞受賞。 アスペン音楽祭に奨学生として参加。第9・11・12・13回宮崎国際音楽祭、鎌倉芸術館ゾリステン、プロジェクトQなどに出演。 これまでに、飯守泰次郎指揮、東京シティフィルハーモニック管弦楽団をはじめ、プロオーケストラ、アマチュアオーケストラと多数コンチェルトを共演。 2006年8月、東芝EMI(現「EMIミュージック・ジャパン」)よりアルバム「鳥の歌」をリリース。 各音楽雑誌や新聞、TV等で取り上げられ、好評を得ている。 2007年12月、タイ・バンコクにて文化庁認定事業「日タイ修好120周年記念コンサート」にソロ・チェリストとして出演。 また、室内楽にも精力的に取り組み様々なアンサンブルで活躍している。 今後も各地でリサイタルなどの演奏会が予定されており、期待される若手チェロ奏者の一人として注目を集めている。 2008年桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業。皇居桃華堂新人演奏会にて御前演奏を行なう。 10月チェロ・グランド・コンサートに最年少で出演。 2008年12月、EMI Music Japanよりセカンドアルバム「トロイメライ」を発売。現在同大学研究科1年在籍、堤剛に師事。


【石川悠子(ピアノ)】

東京音楽大学卒業後、米国ノースウェスタン大学院を首席で修了。 在学中バリトン歌手シェリル・ミルンズ門下の専属伴奏者を務める。 シカゴ交響楽団協奏曲コンクール特別賞。第13回コンセール・ヴィヴァン新人オーディション優秀賞受賞。 ロックポート室内楽音楽祭、ニューオーリンズ音楽祭、ボードウィン室内楽音楽祭等にてアンサンブルの研鑽を積む。 2006年アスペン音楽祭の公式伴奏者。今年5月より「丸ビル35コンサート」アンサンブル・シリーズの企画及び演奏を毎月担当。 ピアノを竹尾聆子、故レナード・ホカンソン、アラン・チョウ、室内楽をリタ・スローンの各氏に師事。 アンサンブルピアニストとして幅広く活動中。   


【プログラム】

・J.S.バッハ『無伴奏チェロ組曲』より
・サン=サーンス『白鳥』
・シューマン『トロイメライ』
・シューマン『アダージョとアレグロ』

第51回のアグネスランチタイムコンサートには、チェロの新倉瞳さん、ピアノの石川悠子さんをお迎えいたしました。

まずは新倉さんのチェロのみで、 チェリストにとっては聖典ともいわれるバッハの『無伴奏チェロ組曲』より第1番から選りすぐられた数曲を。 深く柔らかいチェロの音色が、アグネスホールにゆったりと広がっていきます。 チェロという楽器をソロで聴く貴重な機会に、満場のお客様も一心に耳を傾けられている様子。

新倉さんによる楽器の紹介や、楽曲の解説をはさみ、続いてはピアノの石川さんも登場。 石川さんはアグネスのランチタイムコンサート出演はなんと今回で4度目となる、アグネスとは縁の深い方。 新倉さんとのアンサンブルで演奏されたのは、サン=サーンスの「動物の謝肉祭」中の1曲『白鳥』。 さざなみのようなピアノの音色に乗る、流れるようなチェロの旋律は、優雅に泳ぐ白鳥そのもののよう。
後半は、シューマンの代表曲から選ばれた2曲を。 まずは「子供の情景」より、シューマンの楽曲の中でもとりわけよく知られている『トロイメライ』。 トロイメライ=夢、というタイトル通り、シューマンらしいロマンティックで幻想的なメロディを、 新倉さんのチェロと石川さんのピアノは正に夢見るように紡いでいきます。

続いての『アダージョとアレグロ』は、同じシューマンの楽曲でありながら、 『トロイメライ』とはまた違った味わい。 タイトル通り、緩やかに展開するアダージョの部分と、対照的にいきいきと快活なアレグロの部分で構成されており、 チェロという楽器の魅力が、あますところなく発揮されていたのではないでしょうか。

満場のお客様からは惜しみない拍手が送られ、 アンコールに応えて演奏されたのはエルガーの「愛の挨拶」。 エルガーが恋人にプロポーズした際に贈ったというこの曲は、 「こんなプロポーズならされてみたい」と新倉さんもMCで語られたほど ロマンティックな旋律の印象的な曲。 爽やかな初夏に甘い余韻を残して、この日のコンサートは幕を閉じました。